Diary

2014年9月

週末に、うちの相方が教える大学の研究室の学生さん数名と一緒に、アーティストの田中信太郎さんのアトリエにお伺いしました。作品が制作される場と建築的空間のリサーチが目的です。

山の中の小さな集落に建つ田中さんのアトリエは、深い緑にかこまれて周辺となじみつつ独自の存在感をもっていました。杉板の下見張りで仕上げられた緩やかなカーブの壁は、それ自体が彫刻作品のような造形性を持っています。


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この地にアトリエをかまえて40年ほど。最初はRC造(鉄筋コンクリート造)で凸状の平面形状で平屋のアトリエを作ったそうです。その後、凸の形の両サイドのくぼみ部分にご自分の手で増築を重ねて現在の状況に至っています。なのでアトリエの内部空間にRCの外壁の出窓があらわれたり、外光はほぼ屋根の透明部分(トップライトというよりは、透明部分という方がふさわしい)からの光にたよったりと、外と内が混然とした空間となっていて、それが不思議な居心地良さにもなっています。

 

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「アトリエ内は、フレキシブルがモットー」とおっしゃる通り、棚や、テーブル等の家具はコンクリーブロックを積んだ脚に板をわたした造りで一貫していて、棚には材料や道具、作品のマケットが陳列されています。ただのブロックと板ですが、こうやって並ぶと素材美がにじみ出てくるようですね。

 

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田中さんの作品はインスタレーション展示も多く、ご本人も「どのような空間にどのように展示したいかは常にイメージしています」とおっしゃるように、空間に対するイマジネーションと美意識にあふれた方です。もちろん、アトリエは作品制作とそれに付随する生活の場なので、容易に手に入る材料や簡単に組み立てたり移動できたり解体できる機能性を前提にしていますが、それでも研ぎ澄まされた感覚で創りだされた空間の存在感は強固です。

田中さんのアトリエは、創造のエネルギーが時と共に蓄積した、アーティストの生き方そのものが空間となっているような場所でした。

これからも、お元気で創作活動に打ち込んでください!

同行させていただいた、茨城県近代美術館の永松さん、ありがとうございました。

2014.09.22

明日9月23日は秋分の日。昼と夜の時間が同じになる日、ですね。今日も、18時には暗くなってしまっていて、急に秋が深まっている感じがします。

今まで、道路に落ちていた影が、どんどんのびて、壁に落ちるようになっていく分岐点。影の風情も、季節によって大きく変わります。

影の研究をしていた私は、すっかり影の落ち方で季節を感じるようになっています。

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こちらは、まだ夏の名残りの影。9月半ばの南禅寺金地院の庭園です。なめらかなベルベットのようなグリーンに降り注ぐ枝の影。ずっとみていると、水底にいるような錯覚にとらわれます。一瞬、異次元の世界に紛れ込んだ気分。すがすがしい。

家型が気になるシリーズ第三弾。

昨日、スパイラルマーケットでやっていた陶芸作家、五月女寛さんの個展で、家型の陶器を見つけました。相方が以前、ネットで見つけて気になっていた作家さん。

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小さな家型の陶器のオブジェがたくさん並んでいた会場は、小さな街の世界ができていました。みるからにザ・家型もありましたが、平面的にも立面的にもすこしゆがんでいて、いわゆる家型とは離れつつもオブジェとしての存在感が強いこちらを選びました。壁と切妻屋根、そして窓という要素をぎりぎりの線でアイコンとして繋ぎとめている感じが絶妙です。

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右側の花器も同じ作家さんの作品。野の草が似合いそうだな~と、帰り道に道端で摘んだ「雑草」をさっそく活けてみました。(笑)猫じゃらしが、素敵に見える!

 

と思ったら、作家さん、こんなことおっしゃってるんですね。

「道ばたに生えてるような草花なんかに良く合うんですよ。洋より和のほうが・・・」

やはり!よかった、この使い方で。

 

先週末、京都にて。

夜の先斗町を歩いていると目につく白地に赤い千鳥の提灯。

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千鳥の文様は、なんともいえないかわいらしさととぼけたユーモラスな感じがとても好きです。

以前、提灯の職人さんとコラボレーションして照明器具をデザイン・制作したことがあります。その時も、千鳥の文様をえらびました。伝統的なアイテムや文様の意味や背景を再解釈して、今現在の生活空間に引用してみるとどのような可能性があるのかしら、などと考えてデザインにトライしてみたものです。

sannrenn詳細はこちらをクリックしてみてください。 

 

浅草の提灯屋さん、大嶋屋恩田さんとのコラボレーションです。

 

 

 

 

 

 

 

点灯した時にシルエットで浮かびあがる千鳥。らせん状につながる軌跡が水の流れもイメージするように考えました。

ちなみに、まだ在庫あります!コンタクトのお問い合わせフォームからご連絡ください。

 

話を戻して、京都。川床のある鴨川をみたのは、はじめてかも。

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スタバも川床で。

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納涼というより、寒かったです。。。。もう、秋だもんね。

2014.09.08

「信玄桃あげる!」と、おみやげにいただいてきた桃、ちょっと小ぶりな箱だなとおもいつつ、開けてみました。

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それにしても、小さいな~~、と思いつつ、中袋を開けようとしてようやく気付きました、これ、お菓子だ!!でも、段ボールのグラフィックや、梱包用のナイロンテープで巻かれた姿、緑のプラスチックの中仕切りとか、かなり本物感を出していてお見事です。

肝心のお味は、ピーチゼリーの入った白あんのおまんじゅうといった感じかな??おいしかったです。

 

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11時から17時までのオープンオフィス、無事終了しました。お越しくださったみなさま、ありがとうございました!

みなさん、ライフスタイルに合わせた理想のすまいのあり方をお持ちで、お話を伺ってこちらもいろいろ想像してみると楽しくなってきました。

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今週のあたまに、ミーティングスペースを片づけたので、すっきりとポートフォリオなどが展示できたのですが、片付きすぎてあまりにも殺風景だったので、IIDの裏の駐車場から緑を少しおすそ分けしていただいちゃいました。

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片づけで発掘した小さなガラスのグラスにちょこっと活けて、サンプルの山から拾い出したタイルとフローリングの上に並べています。(笑)

 

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ちょっとだけ、いい感じになりました。

 

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2014.09.01

家型が気になるシリーズ第二弾。

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家型の小皿。森や畑に囲まれたのんびりとしたフィールドにぽつんと建つ素朴なおうち。のどかなストーリーが思い浮かびます。よく和菓子を載せていただいています。

小皿にのっているのは、水戸市南町の和菓子の老舗、木村屋本店の「水戸の梅」。昔ながらの製法で、あんこの控え目な甘さと紫蘇のふんわりとした酸味と柔らかい求肥のハーモニーが絶品です。歴史を感じさせるお店のたたずまいも素敵なのです。水戸の梅は、いくつか作っているところがありますが、ここのが一番!おいしい。^_^