奥村と相方の勤める大学の研究室と一緒に展示計画の一部をお手伝いしてきた、「作家とアトリエ展」が20日に茨城県近代美術館でスタートしました。
作品が生まれる場を体感できるような展示構成を考えたいという企画案にご相談にのったのがきっかけで、ほんの一端ではありますが、関わらせていただきました。我々が制作したものは、2つのコーナーです。
チューブに入った絵の具が開発されたことで、戸外での作品制作が可能になった印象派の時代。ピサロが車輪のついた移動可能なイーゼルで戸外で絵を描く姿を写した一枚の写真があります。この一枚から、イーゼルの再現を試みました。また、展示室内でありながら外部空間を喚起させるしつらえを、木の葉をスタンプしたオーガンジーで表現しています。これらは、ピサロが描いた風景からイメージする木立を抽象的に再現したものです。
この、スタンプは、以前のダイアリーでもおつたえした、あの葉っぱたち、です。
もうひとつは、現代アートの田中信太郎さんのコーナーで、アトリエを背景にインタビューに答える映像ブースにベンチを制作しました。これは、以前アトリエに訪問した際にコンクリートブロックと無垢の板材で棚をつくり、フレキシブルな空間をつくりだしていた印象を元に、少しでも田中さんのアトリエの空気感がつたわれば、と思ってブロックと無垢板を使って制作しています。
他にも、作品とそれが生まれた場を体感できる展示がたくさんあります。なかなかない着眼点の展示ですので、お近くにお寄りの際は、ぜひ御高覧いただけるとうれしいです。
展覧会の紹介動画がこちらにあります。
うちの事務所が入居しているシェアオフィス、204建築に、共用の書籍類をいれる棚をオーダーしたものが届きました。もっともローコストな仕様で、ラワンランバーコア、小口切りっぱなし。わりときれいなラワン材で、そのままの素材感がよい雰囲気です。
Notcho’s Workshopさんで作ってもらいました。もともとは白く塗りつぶすつもりでしたが、これなら、クリアとかオイルステインでよいかも、という皆の意見になり、さっそく今日は塗装です。
塗料は、ワトコオイルのホワイト。ワトコオイルは、植物油を主体とした環境にやさしい塗料。さらっとしていてぬりやすく、匂いも比較的ソフトです。刷毛でぬると、吸い込む吸い込む。木地に浸透してどんどん濡れ色になっていきます。すると、木目のコントラストが強くなって、強い存在感が。元の印象とだいぶ変わってきました。
最初はムラだらけでしたが、塗料が浸透しきるとなめらかに。たっぷり塗って20分程オープンタイムをとります。時間が経ったら、拭きとって仕上がり!です。あとは一晩放置して乾燥。
ところで、ひとつびっくりしたことは、これ。↓
南側の窓際に1週間ほど置いていた間に、日焼けをしていて、日の当たっていたところと隠れていたところで色がくっきり分かれてしまっていました。
おそるべし、紫外線。