Diary

小学5年生の、私のおいっこのトシ君が今年の夏休みの自由研究のテーマに選んだのは、「僕の未来の家」の模型をつくること。オクムラリエスタジオに協力を申し込まれたので、これで建築に興味を持ってくれたらうれしいとばかりにお引き受けしてみました。本人、わりと気楽に考えてたかもしれないけれど、結果的にはとても大変!かつ充実したものになりました。自分で材料を切り出して、組み立てて、できあがりはじゃじゃーん、こちら。 ちょっとしぶい??

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彼が興味を持って決めたテーマは、「トランスフォーム」。家の一部が動いて変化することで、自分のお気に入りの場所を作りだすことが重要なポイントになっています。仕掛けは2つ。

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1 家の前面には、湖があって、そこに面した壁が持ち上がって開くと、1階は外とつながってBBQで楽しむ空間になって、2Fの部屋にはテラスが出来上がる、というトランスフォームの仕掛け。

2 家の真ん中には筒状の部屋があって、それが左右に移動して外壁を突き破って外にでたり引っ込んだりするトランスフォーム。外からみると、窓が出窓になったり、引っ込んだり。家の背後には林が広がっていて、そこにむかって、部屋が突き出ると木々の中に包まれているように感じることが目的です。筒の反対側はベッドルームで、こちらが外壁の外にでるときには、月光を浴びながら眠る。。。

うーん、よく考えてる。実際、自分がその場所にいてどのように感じるか、どう使うかということをイメージしていることがとてもよいね。彼といろんな話をしながら、興味を持っていることを引き出して、それを具体的な建築のかたちにしていくようにアドバイスして進めてきました。実際には、アイデアを図面化する、模型製作用の図面をつくって制作の算段をする、というコアの部分は私がやっていますが、それをのぞけば、大学で学生の設計指導してるのとあまり変わらない感覚。。。

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最初に事務所に相談に来てから6回にわたって、コンセプトや場所の想定、設計方針を決めて模型作りの指導、模型材料のカットの練習につぐ練習、そして制作という一連の流れで進めました。特に最後の2日間は朝から晩まで子どもながらに集中して取り組んでいたのがとても印象的でした。私にとっても、いろいろ勉強になった夏でした。^_^